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イエノミクラブ編集部
“インドミタ”は2001年に創業、比較的新しいワイナリー。チリで今、最も活気のある産地「カサブランカ・ヴァレー」とチリの銘醸地「マイポ・ヴァレー」に500ヘクタールを超える自社畑を所有している。”インドミタ”とは「何者にも支配されない」という意味。古代より受け継がれたこの地で、設立から一貫して独自の哲学でワインを造っています。
“インドミタ”とはどんなワインですか
戸塚
バイヤー時代の1番のヒット商品がこのインドミタで、とても思い入れのある商品。予想以上に売れて驚いています。名前も「インドミタ」と覚え易いところもポイントです。
今、リカマンのワインの中では1番のロングセラー商品なんですよ。
千藤
田邉
本当にインドミタのコスパの良さはどれを飲んでも衝撃的ですよ
最近は田邉さんのSNSの反応の効果もあり、特にデュエットやサルドスの高いレンジが売れてきています。
千藤
田邉
デュエットが千円台、サルドスが2千円台と恐るべしコスパワインです。ワイン仲間にもブラインドで出してみたいですね。
現地チリのワインショップでは、日本で人気の有名銘柄よりもインドミタは高く販売されています。チラシ価格は更に安く提供しているので他にはない圧倒的なコスパワインですね。
戸塚
田邉
今日は私も飲んだことがない種類があるのでとても楽しみです。気に入ったワインは是非SNSに投稿させてもらいます。
看板商品 グランレゼルバシリーズ
田邉
ワイン王国でもグランレゼルバ カベルネソーヴィニヨンを飲みましたが、1番の魅力は確実にこの価格以上のポテンシャルです。シャルドネは果実味豊かで、スモーキーな樽のニュアンスがきれいについている。醸造も丁寧にされているのが伝わります。
このシリーズは看板商品です。以前は断トツでカベルネでしたが、今はシャルドネ、ピノノワールなど満遍なく売れています。
千藤
田邉
カベルネは2014ヴィンテージが権威あるワイン誌「デキャンター」、10ポンド以下のボルドー品種514本の中から「世界1位」に選出されました。その時は店舗で爆発的に売れていましたね。
戸塚
田邉
世界一獲得でこの価格はないですね(笑)。味わいも熟した果実のニュアンスを感じます。通常この価格帯ですと、飲み疲れてしまいますが、グランレゼルバ・カベルネはバランスも良く、1本飲めてしまいます。
最注目のオーガニックワイン キンタス
戸塚
オーガニックも同じ980円です。ちょっと安すぎますね。香りはビオ香がありますが、すごくジューシーな味わい。
確かに特有の香りがありますが、エアレーションすると飛びます。カベルネの酸もしっかりしてバランスが非常にいいですね。
田邉
戸塚
10年前はオーガニックは全然売れなかったです(泣)。今はブームもあり売れていますが。当時は本当に苦労しました。
デカンタージュをして、やや大きめのグラスでサーヴするのをオススメします。
田邉
千藤
時間が経過すると全く違う顔になって面白い。今のオーガニックのニーズに合っているワインだと思います。
デュエットプレミアムは凄い奴だった
田邉
シャルドネは本当に素晴らしいです。樽熟シャルドネの最高峰と言っても過言ではないです。「ブルゴーニュのムルソー」を彷彿させる香りと味わいです。ピュリニーというよりシャサーニュモンラッシェに近い感じですね。
目隠しでムルソーとの比較試飲をやりたいですね。今度有資格者を集めて、何人当てることができるか試してみます(笑)。
千藤
田邉
チキンのグラタンや、クリームソースのパスタとの相性は抜群でしょう。あと温度は冷やしすぎないことがポイントですね。
温度帯は重要ですね。私でしたら「牡蠣のクリームパスタ」と合わせてみたいです。絶対に合いますよ。
戸塚
田邉
カベルネ&カルメネールはしっかりとカルメネールのキャラクターが表現されています。香りにスモーキーさが感じられ、複雑さもありとても面白いワイン。
通販で人気の鬼コスパワインセットでも評判のいいワインです。
戸塚
田邉
絶対に焼肉やBBQと合いますよ。このデュエットシリーズは凄すぎます。
いよいよ「最高峰」のサルドスへ
戸塚
少しミントのタッチと、少し甘いニュアンスがあって、上質なカリフォルニアワインと間違えそう。
上級キュヴェの風格があります。ゆっくり飲みたいですね。逆に価格をもっと高くしてもいいのでは?2千円台は驚きです。
田邉
戸塚
リカマンの「ワインフェスタ」で人気投票2年連続1位になったワインですよ。この価格でこの味わいは他にはないですね。
店舗で年に3回2千円以上のワインが30%オフになる企画があり、その際に本当によく売れるワインなんです。
千藤
戸塚
今度アルマヴィーヴァやセーニャと目隠し試飲をしても面白いかも(笑)。それだけのポテンシャルを感じるワイン。
甘口からも感じる”インドミタ”の実力
田邉
とてもやさしい甘みですね。ゲヴェルツトラミネールのバラと白桃を思わせるアロマと、ソーヴィニヨンブランのハーブのニュアンスと、ほどよい酸味が絶妙のバランス。ソーテルヌやポートワインまでの甘さはなく、中間的な存在。
中間的で食事にも合いますし、単体で飲んでもいいですね。春に飲みたくなるワインです。
千藤
田邉
ロックフォールやパテドカンパーニュなどに合いますし、あとリンゴとか洋梨のタルトと合わせてもいいですね。このレイト・ハーベストは冷蔵庫に常時1本置いときたいですね。
今回改めてインドミタシリーズをテイスティングして、ポテンシャルの高さを再認識しました。
千藤
田邉
明らかに価格以上のクオリティーを感じさせてくれるのがインドミタの凄さです。ロングセラーで売れ続けている理由に納得です!
ワインディレクター
田邉 公一さん
たなべ こういち
ワインディレクター。「タイソンズ アンド カンパニー」「アミュゼ」「麻布とさか」「ロワン」「ヘルマナ714」等のレストランやワインショップ、イベントのワイン、飲料のディレクターを務める。ワインスクール「レコール・デュ・ヴァン」講師。第6回キュヴェ・ルイーズ・ポメリーソムリエコンテスト優勝。
取材・撮影日:2022年2月4日
[南米・チリ]”インドミタ” カサブランカバレー ワインの楽園は日本の裏側にあった!
日本からの飛行時間は25時間かかるチリの首都サンディアゴ。人口約600万人を抱える南米有数の大都市だ。カサブランカバレーは海岸から東に約35kmの場所にあり、穏やかな気候と海からの爽やかな風が吹くまさに葡萄の生育には絶好の環境だと言える。
マイポ・バレーはチリのほぼ中央、セントラル地方の北に位置し、チリワイン発祥の地と言える。首都サンティアゴから近く19世紀にヨーロッパからの醸造家たちがボルドーから苗木を直輸入したため、ボルドー系の黒ぶどう品種が多いのも特徴。西には大西洋、東には4千m級の山々が連なるアンデス山脈がある、地域によって驚くほど気候が異なる国なのだ。
“インドミタ”はカサブランカバレーの小高い丘にそびえ建つ。当時バイヤーの戸塚氏もワイナリーを訪問し、予想以上に穏やかな気候に恵まれた、評判通り上質なワインを生産する国であることを実感した。
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イエノミクラブ編集部
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