シャンパーニュ界次世代のスター候補「A.ベルジュール」徹底取材

Writer
イエノミクラブ編集部
公開日：2022.10.19

超有名シャンパーニュ・メゾンと肩を並べる、大注目の生産者をご紹介します！

有名メゾンが並ぶAVENUE de CHAMPAGNE を拠点とする「A.ベルジェール」

シャンパーニュ地方最大の都市ランスと共に、数多くのメゾンが集まるエペルネ。そこには、世界遺産にも登録されているシャンパーニュ通り「Avenue de CHAMPAGNE」があります。モエ・エ・シャンドンやペリエ・ジュエなど名だたるメゾンが建ち並び、そんな聖地ともいえる通りにA.ベルジェールも拠点を置いています。

日本ではあまり知られていないA.ベルジェールですが、生産の約75％が本場フランスで愛飲されており、国外に出荷されるのは25％ほど。シャンパーニュ全体の約90％が国外に輸出されているというのだから、まさに隠れた次世代スター候補のメゾンです。そんな、今最も飲んで頂きたいシャンパーニュ「A.ベルジェール」の魅力をお伝えします。

元々は、ブドウ栽培農家として大手シャンパーニュ・メゾンへブドウを販売していたベルジェ―ル家。1949年にメゾンを立ち上げシャンパーニュ造りを開始。現在4代目となるアンドレとその息子のアドリアンが親子でメゾンの伝統を守り続けている。

ベルジェール家の当主たちは、代々「A」から始まる名前を受け継いできた。A.ベルジェールの「A」をイニシャルのままにしているのは、一族で守り継承してきたメゾンであることを意味している。

優れたテロワールをもつ自社畑

A.ベルジェールは、シャルドネの銘醸地として知られるコート・デ・ブラン地区とコート・デ・セザンヌ地区に自社畑があります。中でも、クリュッグやサロンなどで有名な「ル・メニル・シュール・オジェ村」や、カリスマ生産者と呼ばれるジャック・セロスの「アヴィーズ村」など、計5つのグランクリュ（特級畑）にも自社畑を所有しています。設立当時は8ヘクタールほどであった畑は、今では65ヘクタールにまで拡大しています。

環境に配慮したブドウ造り

ブドウ栽培においては、環境を重視し、農薬や化学肥料を必要最低限のみに抑える減農薬農法「リュット・レゾネ」を用いています。次世代に健全な土壌とワインを引き継ぐことに重きを置き、将来的にもビオロジックに転換を予定しています。

ワイン醸造過程にもこだわりが

収穫されたブドウは、丁寧な圧搾ができるプヌマティック圧搾機でゆっくりと搾汁。ファーストプレス（キュヴェ）と呼ばれる一番搾りのみを使用しています。

また熟成においては、ノンヴィンテージの場合、最低熟成期間は15ヵ月と定められていますが、Ａ.ベルジェールはどのキュヴェもより長い熟成を経てリリースされます。

徹底した品質重視のシャンパーニュ造り

Ａ.ベルジェールは、年間約25万本のシャンパーニュを生産しています。本来であれば約35万本の生産が可能ですが、品質重視の為に生産量を抑えているのです。

また、その年のブドウの特徴やテロワールを表現することを大切にしており、Ａ.ベルジェールが造るシャンパーニュは全て自社畑で栽培されたブドウを100％使用しています。

キュヴェにより様々な表情を持つA.ベルジェールのシャンパーニュを是非お楽しみください。