日本ヌーボーを盛り上げよう!〜山梨県勝沼町へ行ってきました〜

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    イエノミクラブ編集部

11月はワイン好きにとってはワクワクする季節、「ボジョレーヌーボー」をはじめ世界中でワインの新酒が解禁となります。

2022年は世界中で厳しい社会情勢が続いており、ワインについても大きな影響を受けているのが現状です。

厳しい今だからこそ、もう一度日本ワインの良さを改めて見直し、日本でしか栽培できない品種・土壌また旬の食事とのマリアージュを愉しむべく、一緒に盛り上げていきませんか?今年是非飲んで頂きたい日本ヌーボーをご紹介致します。

\ 私たちがご紹介します /

今出川堀川店 店長
池原 太朝

EC事業部
田中 愛梨

シャトー勝沼|Chateau Katsunuma

シャトー勝沼

「農家から始まった」ワイナリー

1877年より続く、勝沼最古の老舗ワイナリー。勝沼町の中でも銘醸地として名高い鳥居平エリアに畑を所有し、四方をブドウ畑に囲まれた最高の立地にシャトーを構える。

「うちは農家から始まった点が他ワイナリーとの大きな違い」と今村専務が語る。ブドウと真剣に向き合い近隣農家との関係性を大切に長年ワイン造りに取り組んできました。

健全なブドウがいいワインを造る

シャトー勝沼

シャトーの周りに現在約4haの自社畑をもつ。品種は甲州とマスカットベリーAが殆どでわずかにブラッククイーンが植わる。

畑を案内してもらい、畑では減農薬に取組み、消毒はほぼボルドー液のみを使用しています。除草剤は使用せず、草も肥料の一部として水分コントロールをしてくれている。

刈り取った草をそのまま畑に戻す草生栽培を行っており、化学肥料は一切使用せず、ブドウの搾りかすを1年間発酵させたものを撒いています。

昔からこの地に根付いてきた棚栽培でブドウを育てており、棚は風通しがよく、工夫次第で病気も減らせます。

シャトー勝沼
シャトー勝沼

生育期間中にはすべての房に傘かけを行い、雨を防ぐ努力をしています。

「手間のかかる作業」だがひとつひとつの取組みが健全なブドウを収穫しいいワインを造ることには欠かせない事が畑を実際に見てわかりました。

圃場長深沢氏から栽培方法など熱心な説明を受けた後に、良い状態のマスカットベリーAを収穫!立派なぶどうが採れました。

テイスティング開始

シャトー勝沼の発酵タンクは全て工場内の地下エリアに設置されています。これは外気の温度・湿度から果汁を守り、より低温で安定した地下環境で発酵することにより、バランスに優れたワインにするためです。

新酒に使用する品種マスカットベリーAも地下のステンレスタンクで発酵をおこないます。今回同じ品種のライトボディとセミスイートの2タイプの仕込みを行う。

シャトー勝沼

セミスイートについては実際に糖度違いのタイプを試飲。新酒のフレッシュさと仄かな甘さを感じるタイプを選びました。

どのような料理に合うか想像しながらテイスティング。すき焼きや焼き鳥など少し甘辛い味わいの料理と相性が良さそうです。

すき焼き
すき焼きと合わせたいな。
醤油、砂糖などで作る割り下で煮込んだすき焼きと軽やかな味わいのマスカットベリーAの相性は GOOD!

田中

今しか味わえない 「山梨県産ベリー A100% の新酒」

マスカットベリー A ヌーボー/スイートマスカットベリー A ヌーボー

シャトー勝沼
・マスカットベリー A ヌーボー

・スイートマスカットベリー A ヌーボー

酸味、渋みを抑えて特有の爽やかな果実感を生かし、ブドウ本来のフレッシュさを感じます。スイートはソフトな甘みがやさしい口当たりの赤ワインです。

ぶどう品種:マスカットベリーA
日本を代表する赤ワイン用の黒ぶどう品種。甘いキャンディ香が特徴的で、渋みが穏やかなものが多い。

大和葡萄酒|Yamato Wine

大和葡萄酒

「世界に挑戦し続ける」ワイナリー

今や国内外で100を超える受賞歴を持つ大和葡萄酒。最適なブドウ造りと醸造作業のどちらも努力を惜しまず、常により良いワインを造る為の工夫を重ね挑戦してきた結果、世界のワインコンテストなど数々受賞。日本独自の価値観を誇りにワイン造りを目指す事が大和葡萄酒の理念と伺いました。

いざ収穫・仕込みへ

9月中旬に勝沼に訪れ、大型台風が来る前という事もあり、農家さんは大忙し。我々も一緒に収穫作業を手伝い、色づいた葡萄を一房一房丁寧に収穫。あえて完熟したブドウばかりでなく、少し青いブドウも一緒に仕込むことでフレッシュさが出るそう。収穫したブドウを破砕機へ乗せ、予想以上に体力仕事だと実感。

今回新酒で使用する甲州、デラウェアをメインに仕込みを行った後、醸造施設を見学。熟成途中の様々なワインを試飲させていただきました。

今回デラウェアはステンレスタンクを使用。甲州は近年注目が集まっている粘土の素焼き壺「アンフォラ」で仕込みを行いました。アンフォラで醸したワインは、微酸化作用があり、木樽同様にワインに微量の酸素を供給することで、まろやかで優しい味わいになります。

優しく繊細な日本ワインは出汁や醤油を使用した和食によく合います。おせち料理にも合いますね。味わいの違う3種のヌーボーを是非、旬な和食とのマリアージュでお愉しみください。

日本では珍しい「アンフォラ仕込みの甲州」

大和葡萄酒 新酒 甲州アンフォラ仕込み

大和葡萄酒 新酒 甲州アンフォラ仕込み

山梨県産甲州を100%使用。今年取れた瑞々しい甲州を素焼きの粘土の壺「アンフォラ」で熟成。フレッシュながらも柔らかい口当たりが特徴です。

ぶどう品種:甲州
やや薄い藤紫色で日本の在来品種。果汁が豊富で果肉はやわらかく、甘みの中に適度に酸味があり、わずかに渋みを感じます。
湯豆腐
湯豆腐が最高に合うんです!
湯豆腐につけるポン酢と甲州特有の酸味とほんのり渋みを感じる味わいが相性抜群!

池原

密のような香りのデラウェアスパークリング

デラウェアスパークリング仕込み立て

デラウェアスパークリング仕込み立て

山梨県甲州市で醸造用に育てられたデラウェアを使用。グラスに広がる甘酸っぱいブドウらしい香りはフレッシュで醸す事でより引きたちます。

ぶどう品種:デラウェア
アメリカオハイオ州で見つかったアメリカ系ブドウ品種。独持のアロマを持っているものの酸がすっきりしている。

個性の調和がとれた逸品

ハギーアッサンブラージュ ヌーボー

ハギーアッサンブラージュ ヌーボー

シャイン・マスカットやマスカットベリーAなど山梨県で収穫された5種類のブドウをアッサンブラージュ。果実味と酸味のバランスが良く、幅広い食事に合わせやすい一本です。

ぶどう品種:5種
[1]マスカットベリーA [2]サニードルチェ [3]デラウェア [4]シャインマスカット [5]ピオーネ

アッサンブラージュとは?
フランス語で「寄せ集め」や「集合」をさしています。ワイン用語では「調合」の意味で味のバランスを整えたり、複雑な味わいをもたらしたりします。

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