-
- Writer
イエノミクラブ編集部
ボルドーの2020年は「超優良年」
ワイン誕生から数千年の時を経て、今や世界中で様々なスタイルのワインが造られています。そんな中、いつの時代も変わらずに「定番中の定番」の位置を占め続けているのが、フランス ボルドー地方のワインです。
そして、ボルドーワインを語るときに欠かせないのがワイン用ブドウの収穫年=ヴィンテージ。ブドウは農産物なので天候の影響を大きく受け、ブドウの出来・不出来はワインの品質にダイレクトに影響します。とくにここ10年は気候変動が激しく、品質に大きな差があることも珍しくありません。
そんな中、いま注目されているのが2020年ヴィンテージのボルドーワインです。
雨が記録的に少ないなど不安定な天候により収穫量こそ減ったものの、出来上がったブドウは素晴らしいと評価される2020年。偉大なヴィンテージであり、まさに飲み頃に入りつつもあるのです。本記事では、そんな2020ヴィンテージのボルドーワインについて、おすすめの銘柄とともにご紹介していきます。
ボルドーの2020年はどんなヴィンテージ?
注目すべきワインについて見ていく前に、まずは2020がどんなヴィンテージだったかを振り返っていきましょう。
2018年、2019年、2020年は3年続いたボルドーの良いヴィンテージであり、トリロジー(3部作)とも呼ばれています。そして、中でも2020年は最もクラシックな古き良きボルドーの魅力を備えているヴィンテージです。
2018年から3年連続で暑い年でした。その最初の年にあたる2018年のボルドーワインは、ときに新世界的と評されますが、続く2019年、そして2020年は生産者たちが「暑さに慣れた」ことで、よりエレガントなワインが造られています。
たとえば収穫が早まることを見越して準備を進め、過熟感が出ないように慎重に醸造し、クラシックな雰囲気を上手く出していく。いわば、気候変動への対応が進んだヴィンテージ。新時代のクラシックと言えるかもしれません。
2020年といえば新型コロナウイルスの“パンデミック”の真っ最中。各生産者からは畑仕事に集中できた、という声も聞かれます。そして、2020ヴィンテージを推すもう一つの理由が「価格」です。
ボルドーワインは樽熟成中のワインを瓶詰め前に購入する“プリムール”と呼ばれる独自のシステムがあります。すべてのワインがプリムールで販売されるわけではありませんが、多くのワインが2020年の時点で購入されています。
では、2020年以降日本経済になにが起きたでしょうか? そう、ワイン輸入業には正面からの逆風とも言える”円安”です。プリムールが開催された、2020年4月の円ユーロ相場は1ユーロ120円弱。対して、2024年12月現在1ユーロは約165円。円安が進行する以前に購入していたことで値ごろ感がある、ということも、2020ヴィンテージを推せる理由なのです。
まとめると、「出来が良い」「(日本における)価格が手頃」のふたつが揃ったヴィンテージ、それがボルドーの2020年。ヴィンテージが若いことで手に入りやすいですし、飲みごろを迎えつつある絶好のタイミングでもあります。更に2021年が冷涼な1年だったこともあり、なおさら今!手にしておきたいヴィンテージとなっているのです。2020年のボルドーワインの魅力が、少しずつご理解いただけてきたのではないでしょうか?
2020年ボルドーワイン、おすすめをご紹介!
ボルドーワインの価格はまさしく“ピンキリ”。ピンに相当するのが有名な格付け1級の“五大シャトー”。価格でいえば、シャトー ペトリュス、シャトー ル パンといったポムロール地区のワインが高級で知られていますし、サンテミリオン地区をシャトー オーゾンヌやシャト シュヴァル ブランも有名です。これらは1本10万円前後から、ヴィンテージによって天井知らずの価格。残念ながら手に入れるハードルが低いとは言えません。
一方で、安いボルドーは1,000円台で購入可能。ネット通販で販売されているセットものならば、1本あたり1,000円を切る価格のものを見つけることも可能です。ボルドーは巨大な産地であり、こういった安いワインでもきちんと美味しいものはあります。
しかし、せっかくの2020ヴィンテージ。どうせならちょっと格上のおいしいワインをご紹介したい!というわけで、ご紹介するワインを大きく2つのカテゴリーに分けてみました。
1つは一度は飲みたい格付けシャトーの中から、とくに2020ヴィンテージをぜひ手に入れておきたいもの。もう1つは、2,000円台〜5,000円前後までの高コスパボルドーです。特別な日に備えて買っておきたいワインと、ちょっとした記念日から普段飲み用といったところ。どちらのカテゴリーにも、自信を持っておすすめできるワインばかりを並べてみましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
一度は飲みたい!2020年のおすすめ格付けシャトー
まずは格付けワインから紹介しましょう。ボルドーワインといえば、シャトー ラフィット ロートシルト、シャトー ラトゥール、シャトー マルゴー、シャトー ムートン ロートシルト、シャトー オー ブリオンの「五大シャトー」を頂点の1級とする、1級から5級までの格付けシャトーがなんといっても有名ですよね。
格付け下位=上位に劣るということでは必ずしもなく、それぞれが個性的。それがボルドーの格付けシャトーの面白さです。このカテゴリーでは、2020年のボルドーのおすすめ格付けシャトーをご紹介していきます。
2020年のおすすめ格付けシャトー1 |
シャトー コス デストゥルネル
まず最初は「シャトー コス デストゥルネル」。2020年ヴィンテージは輝くゴールドの特別ラベル。これは、現オーナーのシャトー購入20周年を記念したアニバーサリーボトル。所有しておきたい気持ちを掻き立てるボトルです。 シャトー コス デストゥルネルは1級シャトー筆頭のシャトー ラフィット ロートシルトにほど近く、銘醸地サン テステフ村の最高のワインの一つに数えられます。設立は1810年。100ヘクタールもの広大な敷地で、カベルネ ソーヴィニヨン、メルローを中心に栽培しています。 2020年ヴィンテージのコス デストゥルネルにはカベルネ ソーヴィニヨンが62%、メルローが38%使われています。メルローのブレンド比率が例年高めに設定されていることで、ボルドー左岸らしい骨格の強さに加えて、華やかさ、優美さも感じられるのが特徴です。 |
その味へのこだわりは古樹ブドウへのこだわりに表れています。収量が低く、特別なケアが必要な古樹を生かし続けることでシャトーのアイデンティティを保ち、それらの樹の中から、とくにシャトーの個性を示すブドウを特定し、その枝を台木に接ぎ木することで、次の世代へと味わいを引き継いでいく。コス デストゥルネル独自のエレガントさを次代に繋ぐための、地道な作業が続けられているのです。
その味わいは時に一級シャトーに肉薄すると言われるほど。格付け二級の中でも品質の高いシャトーを「スーパーセカンド」と俗に呼びますが、その筆頭とも言われています。
2020年ヴィンテージは評論家からも高く評価されており、ニール マーティンとアントニオ ガッローニは97点、ジェームズ サックリングは98点、デキャンターとジェブ ダナックは99点をこのワインに与えています。お値段はそれなりにしますが、コレクション性の高いアニバーサリーボトルである点、そして何よりその品質を考えばその価値は十分にあると言える、特別なワインです。
シャトー コス デストゥルネル2020のココがすごい! |
* 一級に迫る“スーパーセカンド” * 20周年特別ラベル * 評論家からも超高評価 |
2020年のおすすめ格付けシャトー2 |
シャトー レオヴィル ポワフェレ
続いてご紹介するのは、サン ジュリアン村の格付け2級シャトー、シャトー レオヴィル ポワフェレです。その2020年ヴィンテージのボトルは100周年の記念ボトル! これもゴールドが印象的なデザインとなっています。 サン ジュリアンには「レオヴィル」という名のつく2級シャトーが3つあります。シャトー レオヴィル ラスカーズ、シャトー レオヴィル バルトン、シャトー レオヴィル ポワフェレです。 「レオヴィル」の起源は1638年にまで遡り、分割・継承を経て1840年にレオヴィル ポワフェレが誕生、1855年に格付け2級の称号を得ると、1920年以降は現オーナーであるキュヴェリエ家が所有しています。2020年ヴィンテージはキュヴェリエ家のシャトー取得100周年というわけですね。 |
シャトー レオヴィル ポワフェレは、20世紀の終わり頃から劇的に復活したシャトーとして知られています。設備の更新や醸造家ミシェル ローランの起用、若木のブドウから造るセカンドワインの導入などにより品質を向上させ、今では「レオヴィル三兄弟」のほかふたつと肩を並べ、サン ジュリアンの偉大なシャトーという地位を確固たるものにしています。
カベルネ ソーヴィニヨン64%、メルロー31%、カベルネ フラン3%、プティ ヴェルド2%で構成される2020年ヴィンテージは評論家からの評価も上々です。ニール マーティンとジェームズ サックリングは96点、ジェーン アンソンは97点、ジェブ ダナックは98点+をこのヴィンテージに与えています。評論家たちはこのヴィンテージを40-50年に渡って熟成するポテンシャルを秘めていると評価しており、飲み頃は2025-2026年頃からはじまると予想しています。
すぐに飲むも良し、長く寝かせておくも良し。さまざまな楽しみ方を選べるのも、このような偉大なワインの偉大なヴィンテージを手に入れる喜びです。
シャトー レオヴィル ポワフェレ2020のココがすごい! |
* 格付け2級「レオヴィル三兄弟」の一角 * 長熟のポテンシャル十分 * 100周年特別ラベル * 評論家からも超高評価 |
2020年のおすすめ格付けシャトー3 |
シャトー カロン セギュール
続いては、サン テステフ村に位置する格付け3級シャトーであり、そのハートのラベルで圧倒的知名度を誇る「シャトー カロン セギュール」をご紹介します。こちらは特段記念ボトルというわけではありませんが、ボルドーワインを語る上では外せない“超有名ワイン”のひとつです。 12世紀からワインが生産されているカロンの地。18世紀、その地は今では一級に格付けられるラフィット、ラトゥール、ムートンとともにセギュール侯が所有していました。 セギュール侯は「われラフィットやラトゥールをつくりしが、わが心カロンにあり」という有名な言葉を残し、以降ワインはカロン セギュールと呼ばれるようになり、ハートのラベルがつけられることになったのです。 |
100%新樽を用いて熟成されるそのワインは長期熟成型として知られ、公式サイトには「1947年、1953年、1982年」といったヴィンテージが今も「驚くほど若々しさを保って」いると書かれています。
長期熟成タイプであることもあり、2020年の節目に1本買っておき、10年、20年と長く寝かせるという楽しみ方も可能。ワイン アドヴォケイトが97点、ジェームズ サックリングが95-96点、ジェブ ダナックが95-97点、ジェーン アンソンが98点をつけるなど、偉大なる2020年ということもあって評価も非常に高いヴィンテージとなっています。
そして、この項の冒頭でも申し上げたとおり、カロン セギュールといえばハートのラベル。それだけに大切なパートナーへの贈り物や結婚祝い、結婚記念日のプレゼントなどにピッタリと長年言われ続けているワインでもあります。お子様の誕生を記念して買うのにも、ハートのラベルと長期熟成タイプであることから、大変おすすめできる1本です。
シャトー カロン セギュール2020のココがすごい! |
* 有名すぎるハートラベル * サン テステフの格付け3級 * 超長期熟成に耐えるポテンシャル * 評論家からも超高評価 |
2,000円〜5,000円前後で買える! 2020年おすすめ高コスパボルドー
さて、ここまでは高級な「格付けボルドー」を見てきました。ここからは、2,000円台〜5,000円以下の価格で買えるおすすめの「高コスパボルドー」を見ていきましょう。美味しくて価格も手頃なボルドーワインをいくつか知っておくと、自分で飲むのにも、プレゼントにも非常に重宝します。今から紹介する4つを、ぜひ覚えてくださいね!
2020年のおすすめ高コスパボルドー1 |
ジェ デストゥルネル
おすすめ格付けシャトーの最初に紹介した、格付け2級のシャトー コス デストゥルネルの栽培チームが、メドック北部の畑のブドウで造るワイン、それが「ジェ デストゥルネル」です。 もともとは「グレ バイ コス デストゥルネル」という名前でしたが、2019年ヴィンテージから「ジェ デストゥルネル」というすっきりした名称に。エチケットもゴールドをベースに大胆に「G」の字をあしらい、そこにメゾンの象徴である象をデザインしたシンプルで印象的なものに変化しています。 ボルドーの2020年ヴィンテージの特徴として「メルローが素晴らしい年だった」ということが挙げられます。そしてこのジェ デストゥルネルはまさにそのメルローを90%と非常に高い割合で使用し、カベルネ ソーヴィニヨン10%を加えたワイン。 |
使われているのは平均樹齢35年のメドック北部「グレ」の畑のメルロー。少雨の年ながら深く根を張ったブドウは土壌の栄養素をしっかりと吸収し、豊かな味わいを叶えています。
高コスパボルドーの中ではややお高めとなりますが、ジェームズ サックリング92-93点と評価も高く、記念日などに開けたい素晴らしいワインとなっています。アルファベットが「G」の方へのプレゼントとしてももってこいですよね!
ジェ デストゥルネル2020のココがすごい! |
* 特に出来が良かったメルローを90%使用 * 平均樹齢35年の古樹ブドウ * 超長期熟成に耐えるポテンシャル * 評論家からも高評価 |
2020年のおすすめ高コスパボルドー2 |
シャトー ボー シット
シャトー ボー シットはサン テステフ村にあり、おすすめ格付けシャトーとして紹介した3級シャトー、シャトー カロン セギュールと隣り合っています。そんな絶好の立地でありながら、お値段はカロン セギュールの数分の1。まさに高コスパボルドーの名にふさわしいワインです。 コスパが良いからといって、その歴史は安っぽいものではまったくありません。その起源は1800年代にまで遡る歴史あるシャトーでもあるのです。 畑の面積は40ヘクタールと広大で、平均樹齢45年のカベルネ ソーヴィニヨン、メルロー、プティ ヴェルド、カベルネ フランが育てられています。 醸造においては緻密な温度管理が可能なステンレスタンク22基を配備。発酵を終えたワインはオーク樽550個が貯蔵された熟成庫に移され、翌年のアサンブラージュ(ブレンド作業)を待ちます。 |
新樽率はなんと50%。残りの50%も一年使用樽です。要するに、高コスパボルドーでありながら非常に贅沢な造りをしているわけです。それもそのはず、シャトーを率いるフィリップ カステジャは格付け5級のシャトー バタイエ、シャトー ランシュ ムーサのオーナーでもあるのです。
彼が率いることで、格付けシャトーばりの品質でありながら、価格はバリューボルドーという消費者としては大変ありがたい事態になっています。2020ヴィンテージはカベルネ ソーヴィニョン70%、メルロー25%、カベルネ フラン3%、プティ ヴェルド2%を使用。ぜひ覚えておきたい高コスパボルドーです。
シャトー ボー シット2020のココがすごい! |
* 格付け3級、カロン セギュールに隣接 * 格付け5級シャトーのノウハウを投入 * 新樽率50%熟成の贅沢な造り |
2020年のおすすめ高コスパボルドー3 |
シャトー ラローズ トラントドン
ボルドーでコスパに優れたワインといえばコレ!というワインが、シャトー ラローズ トラントドン。格付けに次ぐとされるクリュ ブルジョワ級の中でも格上のクリュ ブルジョワ シュペリウールに分類されるシャトーです。 その特徴は、なんといってもメドック最大級という155.5ヘクタールという広大なブドウ園! そのスケールメリットを活かし、コスパに優れたボルドーを安定した品質で供給し続けています。 2020年ヴィンテージの使用品種はカベルネ ソーヴィニヨンが42%、メルローが50%、そして8%がプティ ヴェルド。ブドウ園に植えられているのはカベルネとメルローが47%ずつですが、やはりメルローの良い年ということもあってかメルロー主体のアサンブラージュとなっています。 |
3週間の醸造後、新樽率20-25%のオーク樽で12〜14カ月の熟成。コスパに優れているからといって安っぽい造りではなく、むしろ贅沢な造り。それもそのはず、格付け5級のシャトー カマンサックのオーナー、エリゼ フォルネが指揮をとっているのです。品質は格付けクラス、まさに高コスパです。ジェームズ サックリング91-92点と評価も高く、価格は2,000円台。デイリー飲み可能なボルドーワインです。
シャトー ラローズ トラントドン2020のココがすごい! |
* 格付けに次ぐ「クリュ ブルジョワ シュペリウール」 * メドック最大級、155.5ヘクタールのブドウ園 * 格付け5級のノウハウ |
2020年のおすすめ高コスパボルドー4 |
シャトー ボーモン
続いてオススメする高コスパボルドーは、ジロンド川左岸のマルゴー村とサン ジュリアン村の間に位置するシャトー ボーモン。クリュ ブルジョワ級の中でも上位のクリュ ブルジョワ シュペリウールに分類されています。 その歴史は1772年にまで遡ることが可能で、時代とともに所有者は変わっていきましたが、1986年以降は日本のサントリーが共同経営者として名を連ねています。そう聞くとググッと親しみが湧きますよね。 113ヘクタールと広大なブドウ園から生み出される年産600,000〜700,000本!のワインは、新樽率30%のバリックで12〜14カ月熟成させるという贅沢な造り。果実味を樽香よりも優先する造りです。 ギリギリまでブドウの成熟度を見極めた上で迅速に収穫するために機械収穫を取り入れ、ブドウの品質を向上させるために光学選別機を導入するなど、最新設備により高い品質を保っています。 |
また、持続可能ブドウ栽培認証である「テラ ヴィティス」を取得しています。2020ヴィンテージはカベルネ ソーヴィニヨン 51%、メルロー 41%、プティ ヴェルド 8%を使用。早くからそのしなやかな果実味を試すことができる、“普段飲みボルドー”の定番のひとつ、選んで間違いがないワインです。
シャトー ボーモン2020のココがすごい! |
* 新樽率30%の樽で熟成させるリッチな造り * 最新設備による高い品質 * 栽培認証「テラ ヴィティス」取得 |
2020年おすすめボルドー ブラン
最後に1本だけ特別なボルドーの白ワインをご紹介しましょう。
パヴィヨン ブラン デュ シャトー マルゴー
格付け1級にして“ボルドーの宝石”の異名を誇るシャトー マルゴーが造る白ワインで、2020年は100周年の特別ボトルになっているんです。 かつて、マルゴーの白ワインは「シャトー マルゴー ヴァン ブラン デュ ソーヴィニヨン」と呼ばれていました。それがパヴィヨン ブランと名前を変えたのが1920年のこと。2020年はそれから100年の記念の年だったわけです。そのため、ボトルに「un siecle de pavillon blanc (パヴィヨン ブランの1世紀)」の文字と、「192020」という、1920年と2020年を重ねた数字が刻まれています。 ボルドーの白ワインはソーヴィニヨンとセミヨン、ふたつの品種のアサンブラージュ(ブレンド)で造られることが多いのですが、パヴィヨン ブランはソーヴィニヨン100%。「30年以上熟成し続けることもある」と公式サイトに記述があるほどの熟成ポテンシャルを秘めた、すごい白ワインです。 |
パヴィヨン ブラン デュ シャトー マルゴーは、生産量がマルゴーの1/5という希少なワイン。さらに100周年の記念ボトル(しかも良年)とあって、マニアならずとも思わず所有欲にかられてしまう。それが、パヴィヨン ブラン デュ シャトー マルゴーの2020年ヴィンテージと言えます。そして、なにしろ味わいが素晴らしい。これがソーヴィニヨン100%!? と飲めば驚く濃厚な旨み。ぜひ一度味わっていただきたいワインです。
パヴィヨン ブラン デュ シャトー マルゴー2020のココがすごい! |
* 特別な100周年記念ボトル * 格付け1級が造るソーヴィニヨン100% * 30年以上の熟成ポテンシャル |
ボルドーの2020年を楽しもう!
もちろん、ここで挙げた8本は無限に近い広がりを持つボルドーワインのほんの一部。ですが、記念ボトルから定番ボトルまで、どれも選んで間違いのないワインたちです。私事ながら、筆者も改めて2020年のボルドーについて勉強し直し、その魅力に気がついて、ご紹介したいくつかのワインの購入を検討しています(笑)
3年続いた暑い年。さらにはコロナ禍。様々な条件に対応して栽培や醸造を工夫し、気候変動の時代の新たなボルドー像を模索した2020年のボルドーは、きっと長く語り草になるヴィンテージとなるはずです。収穫からほどよく時間も経過し、偉大なワインも飲みごろを迎えつつある絶好のタイミング。ぜひ、2020年ヴィンテージのボルドーワインをお楽しみください!
その他ワインに関する記事はこちらからご覧ください
-
Writer
イエノミクラブ編集部