奄美「喜界島」に眠る17年熟成酒

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樽熟成が魅せる黒糖焼酎の可能性

奄美群島でのみ製造が許される黒糖焼酎。現在は奄美大島をはじめとする5つの島に約20軒の蔵元が存在している。鹿児島県から南へ約380㎞の地に浮かぶ、奄美群島の一画「喜界島」。シュガーロードと呼ばれる両側にサトウキビ畑が広がる約3㎞の一本道がこの島の代名詞である。その主要産業の一つが「黒糖焼酎」。島内一周が車で約40分という程小さな島の中に、2軒の焼酎蔵が腕を揮う。

喜界島の代名詞「シュガーロード」。3㎞程のまっすぐな一本道の両脇に広がるのは、島の主要産業「黒糖」の
原料となるサトウキビ畑。島一面に広がるサトウキビ畑の収穫面積は約1,400haにも及ぶ。

島の名を冠した1916年創業の喜界島酒造。100年以上もの間、拘り続けた常圧蒸留で醸すその濃厚な味わいが特徴の老舗蔵だ。地元喜界島内で古くから愛される一方、近年では国際的な品評会でも金賞を受賞する等世界各国で名声を上げている。そんな喜界島酒造で見つけたのは、蔵の中で眠る17年間の熟成を経たまさに秘蔵古酒。

黒糖がもたらす「円熟」という贅沢な味わい

長期の樽熟成により琥珀色に輝く液色へと変化したこの黒糖焼酎は、黒糖の持つ甘味にバニラを思わせる濃厚な風味が混ざり合う「円熟」という言葉が似合う贅沢な味わいだ。黒糖由来の深いコクが、17年の年月を感じさせる。

「黒糖焼酎にはまだまだ可能性がある」。一口飲んだ時にそう感じた。同じサトウキビを原料とする蒸留酒ラムとも、似て非なる熟成感を生む。その所以は「黒糖」のコクに他ならない。奄美群島で古くから主要産業として栄えた「黒糖」。それを原料にした「黒糖焼酎」。世界に誇れる歴史と、可能性を秘めた17年熟成酒を是非味わって頂きたい。

味わいノート一口含むと濃厚な甘味が口いっぱいに広がる。第一印象の黒糖由来の甘みから、バニラを想わせる香り、最後にまた黒糖のコクが引き締める、まさに円熟の味わいです。

鹿児島県 喜界島酒造
喜界島17年

商品番号124945
720㎖

喜界島酒造株式会社

1916年創業。常圧蒸留にこだわり続けて100年余、常に誇りを持ち黒糖焼酎オンリーワンを目指す老舗蔵。

蒸溜所を紹介した記事はこちらにもあります、是非ご覧ください

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