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イエノミクラブ編集部
東西から計3名のスペシャリストが集結
リカマンでは5度目となる、メーカーズマークのプライベートセレクション。これまでにバイヤーはじめ、店舗有資格者、旗艦店スタッフなど、様々な組み合わせでセレクトを行ってきたが、今年は視線を180度変え、お客様に最も近い提供のスペシャリストである、バーテンダーの皆様をお招きした。どちらもバーボンに深い造詣をもつ3名だ。メーカーズマークと言えばバーボンの中でも非常に深い歴史を持ち、マッシュビル(原料の配合割合)から、その製法まで独特のこだわりをもつ事で有名だ。果たしてどのような味わいが生まれたのか、是非ともご期待頂きたい。
松山 謙 Ken Matsuyama
東京 Ken’s Bar
京橋本店、新宿店
オーナー
バーテンダー
メーカーズマークとの思い出
約18年前に最初にケンタッキーを訪れてから毎年行く度に新しく増設され変化が著しい蒸溜所がメーカーズ・マーク蒸留所、その中でも印象深いのが石造りのプライベイトセレクト専用の建物でした。最初に案内してもらった事を今でもはっきりと覚えて居ます。
関根 規友 Noritomo Sekine
京都 舶来酒 Absurd(旧Bar探偵)
オーナー
バーテンダー
メーカーズマークとの思い出
アメリカ文化に憧れがあった自分にとって、お酒に触れて先ず心を惹かれた物がバーボンでした。中でもメーカーズマークはボトルデザイン、味わい共に他の銘柄とは一線を画す一本でした。メーカーズマークのワンショットは今も昔も自分の中での特別な一杯です。
木下 秀治 Hideharu Kishita
京都 Bar fake
オーナー
バーテンダー
メーカーズマークとの思い出
かつて蒸溜責任者を務めたデイヴ・ピッカレル氏が、ホイッスルピッグやヒルロック、ギャリソンブラザーズで残した功績は何より印象深く、スティーブ・ナリー氏においても同様です。いかにクラフトシップを体現している蒸溜所なのかという証明のように感じています。
メーカーズマーク プライベートセレクションとは?
メーカーズマーク蒸溜所第7代当主「ビル・サミュエルズ・ジュニア」が70歳を目前に、「レガシーになるものを残したい」という思いから生み出した「メーカーズマーク46」というウイスキー。これはメーカーズマークの原酒にインナーステーブという焦がしたオークの板を沈め更に熟成を重ねた、彼の最高傑作のひとつである。試行錯誤を重ねたそのレシピは実に125種にも上るそうだ。このプロセスを顧客にも愉しんでもらい、各々の最高のメーカーズマークを味わって貰いたい。そうして生まれたプロジェクトがこの「メーカーズマーク プライベートセレクション」である。
セレクト当日の流れ
10:00 自己紹介・セレクト方法の説明
アンバサダーの尾島さん、そしてバーテンダーの3名がホテルの一室に一堂に会する。尾島さんからの説明の後、各位から直近の動向などについて鋭い質問が相次いだ。
メーカーズマーク ジャパンアンバサダー 尾島 勢地さん 2019年11月にメーカーズマーク蒸溜所の現地研修を経て、創業家より日本初のアンバサダーに任命された。(米国約20名、英1名、露1名、独1名、日本1名) |
10:40 テイスティング
用意された5種の原酒と昨年の「プライベートセレクション」を全員でテイスティング。今年からインナーステーブの構成が変わったため、昨年までにはない未知の味わいが生まれる。
12:00 プライベートセレクション決定
各々が試行錯誤したレシピ通りに、机中央に置かれたコインを特製の木型へ計10枚嵌め込んでいく。最終的にできたレシピ案は計7種類。その中から、両者納得の「プライベートセレクション」が見事誕生した。
プライベートセレクションができるまで
1.レシピ選定
テイスティングを通して5種のインナーステーブの組合せを全1,001通りの中からセレクト。
2.選定した組み合わせを樽に沈める
選定されたレシピ通りにインナーステープを組合せ、樽に沈める。
3.追加熟成
メーカーズマーク蒸溜所にある天然の石灰岩の熟成庫で追加熟成を施し完成。
インナーステーブとは
American Pure2 アメリカンオーク 製法:低温でしっくり長時間ロースト 特徴:おだやかで甘い。華やか。バニラの様な香り。 | |
French Cuvee フレンチオーク 製法:遠赤外線で片面ずつ焼く。 表面のカットから、焼かれる表面積が増えて濃厚な香り・味わいになる。 特徴:香り高く、上品。なめらかさの後にスパイシーな余韻。 | |
Maker’s46 フレンチオーク 製法:遠赤外線で片面ずつ焼く。Cuveeより長時間、高温で焼く。 特徴:バランスよく、なめらか。香り、味わいともにまとまっている印象。 | |
Mendiant フレンチオーク 製法:熱風乾燥機で内部まで焼く。ゆっくりと低温で焼く。 特徴:ミルクチョコレート・ドライフルーツ・コーヒーの様な時わい。 | |
French Spice フレンチオーク 製法:熱風乾燥機で内部まで焼く。高温から低温へ変化させて焼く。 特徴:ドライフルーツの様なフルーティさ。後味はシナモンの様なスパイシーさ。 |
東西のプロがセレクトした特別なメーカーズマーク
小麦の甘みと飲み応えの華麗なるバランス 〜ケンズチョイス × ワイズカスク〜
東のセレクトを担当して頂いたのはKenʼs bar オーナーバーテンダー松山謙さん。1991年に独立開業され、2005年にはバーボンウイスキーに特化したKen’s bar新宿店をオープン。その年からバーボン発祥の地ケンタッキーを毎年訪れ生産者との交流を深めて来たバーボン界の重鎮だ。サミュエルズ家とも深い交流のある氏の目指すメーカーズマークの味わいとは。
ファーストインプレッションのレシピをベースに、微調整を繰り返す松山さん。「想い描いた味わいが具現化できた」とご満悦の様子。
Tasting Note
香り:ミルクチョコ、ナッツ、あんず
味:キャラメリゼした砂糖、コーヒー、ナツメグ
メーカーズマークの最も特徴とされるウィーテッド(小麦)由来の甘味に、今回新たに加わったインナーステーブ「Mendiant」を多めに配合してより飲みごたえの有るテイストに仕上げました。
ケンズチョイス × ワイズカスク
Ken’s Choice × Y’s CASK
商品番号517403
Alc.53% 750㎖
突出した個性パンチの利いたド迫力の味わい 〜ダブルインパクト ワイズカスク〜
西のセレクトを担当していただいたのは「京都バーガイド」でもご協力いただいた元田中/舶来酒 Absurd 関根規友さんと中書島/Barfake木下秀治さんのご両名。「ジュースのようなお酒はお出ししたくないんです」という根っからのバーボンラバー関根さんと、店には現行品のアメリカンウイスキーに拘って1000本以上の品揃えを誇る木下さんのコンビが生み出したメーカーズマークの味わいはいかに!
アンバサダーの尾島さんをして「見たことがない」と言わしめるインパクトあるレシピ。ラストワンとなるインナーステーブの決定にはかなりの試行錯誤を要した。
Tasting Note
香り:明るい、チェリー、花、ブラウンシュガー
味:トロピカルな果物、バラ、柑橘、きび砂糖
今までにない、唯一無二に溢れるブレンドで行こうというのがコンセプトのひとつでした。
(木下さん)
小麦を使用した特有の柔らかな口当たり、甘みをより引き出せる様イメージ致しました。
(関根さん)
ダブルインパクト ワイズカスク
DOUBLE IMPACT Y’s CASK
商品番号517404
Alc.53% 750㎖
メーカーズマーク蒸溜所とは
1780年代にロバート・サミュエルズがケンタッキー州に移住してから禁酒法を挟み今に至るまで、一貫して家族経営で酒造りを行う蒸溜所。他のバーボンとは異なり、原料の一部に冬小麦を使用することで生まれるまろやかな味わいが特徴。瓶口を覆う赤い封蝋はあまりにも有名だ。
蒸溜所を紹介した記事はこちらにもあります、是非ご覧ください。
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Writer
イエノミクラブ編集部