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COCO
ワインにこんなメダルが貼ってあるのを見たことがありませんか?
これは、日本で開催される、国際的なワインコンクール“サクラアワード”にて、賞を受賞したワインであることの証なんです!
2022年4月13日、サクラ アワード2022、大阪会場での審査会に、審査員として参加しましたので、その体験記と併せて、微力ながらサクラアワードについて、ご紹介させていただきます。
“サクラ アワード”とは
“サクラアワード”こと、“SAKURA” Japan Women’s Wine Awardsは、ワイン業界で活躍する女性のみが審査を行うという画期的な国際ワインコンペティションとして2014年に日本で始まりました。ワインエデュケーターとして活躍する田辺由美氏が審査責任者を務めています。2023年には記念すべき10周年を迎えます。同審査会への世界各国からのエントリー数や、実際のワインメーカーとの商談からも、最近ではサクラアワードの認知度や重要性が国際的に高まっているように感じます。
“サクラアワード”のスローガン
①日本の食事にあったワインを探すお手伝いをする
②ワイン市場の活性化に貢献する
③ワイン業界で働く女性の活躍の場を広げる
誰がどうやって審査をするの?
審査は女性ワインプロフェッショナル(ソムリエ、ワイン醸造家、ワインスクール講師、ワインジャーナリスト、ワインインポーター、流通、ワインの販売員など)がブラインドテイスティングで行います。いわゆるワインの猛者たちと言えるでしょう。参加してみると意外と業界は多岐にわたることに驚きます。デパートの販売員の方もいらっしゃれば、バーの経営者の方や雑誌の編集者の方など、ワイン業界と言えど、職業は幅が広いです!男子禁制の会場はなんとも華々しい雰囲気に包まれます。ワイン業界の女性は私も含めて個性豊かなので、個人的には審査員のお召し物やメイクにも注目してしまいます。
エントリーされたワインは100にも及ぶカテゴリーに細分化され、各カテゴリーごとに1グループ5名程度で構成されたグループでブラインドテイスティングが行われます。ボトルは全てカバーがされ、全く見ることができません。与えられる情報に以前は価格帯もあり、この価格帯でこの味わいなら優秀だな、この価格帯でこの味わいならイマイチかな、とバイアスがかかってしまっていましたが、今年2022年は価格帯の表示がなく、一切忖度なしのブラインドテイスティングでした!
サーブしてくれるのは一流のソムリエ、ソムリエールの方々ばかり。抜栓の時間や状態の確認など、ぬかりありません!
審査は100点満点で、各カテゴリから得点に応じて、ダブルゴールド賞、ゴールド賞、シルバー賞を選出します。私が個人的に感心しているのが、その決定方法がいわゆる「多数決」でも「相対評価」でもない、ということ。ワインのプロとは言え、好みや経験が異なるので、評価するワインもそれぞれ。票が割れることもしばしば。そんな時は多数決ではなく、再度、というか何度もテイスティングして、みんなが納得いくまで議論して、結論を出すのです!また、事務局から口を酸っぱく言われるのが、他と比べてどうなのか、ではなく、そのワインを絶対評価してほしい、ということ。
そして、ダブルゴールドの中から特に秀逸のワインには、ダイヤモンドトロフィーという最高賞の栄誉が与えられるのです。また、お寿司やすき焼きなどお料理ごとに合わせたいワインが選出されたり、毎日飲みたいスパークリングや女性ワインメーカーなどのテーマに沿ったワインが選出され、特別賞が与えられます。
ちなみに当日は、1カテゴリ(1フライト)10~14アイテムで、4フライト、テイスティングを行うので、一人が一日に行う審査アイテム数は約50~60にものぼります。正直、帰るころにはほろ酔い気分です。
“サクラアワード”のメダルは日本人好みのワインの証だと思う!
世界各国、大きなワインのコンクールやワイン評価誌によるワインの点数評価やランキングなど、数多くあります。しかし、このサクラアワードの最大の特徴は「日本人」「女性」により審査が行われている点にあり、日本の食卓を熟知し、日本の食文化に慣れ親しんできたからこそ、我々が日ごろ飲むのに適したワインを選出してくれるのだと思います。私個人的には毎年サクラアワードの受賞結果が発表されると、ダイヤモンドトロフィーを受賞したワインを買いあさります。だって、私の味覚に非常に近い審査員が完全ブラインドで忖度なく選出されたワインですから、間違いない!と考えています。
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