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イエノミクラブ編集部
三重県産『”神の穂”』100%で醸す限定純米吟醸
神の国の酒蔵「若戎酒造」
「厳かで、神秘的。」私の三重県に対する印象はこうだ。伊勢神宮をはじめ、数多くの神社仏閣を備えた三重県は、「神の国」とも称される。その北西部に位置する忍者の郷、伊賀に蔵を構えるのが、今回の舞台1853年創業の老舗蔵 若戎(わかえびす)酒造。
「笑顔に乾杯‼」のコンセプト通り、蔵人総出で迎え入れてくれた、笑顔溢れる酒蔵だ。原料米を玄米で買い付け、自社で精米を行う稀有な蔵元。米の状態を一から把握できる点が自社精米の一番の強みだと、重藤社長は自信を見せる。
三重県産米「”神の穂”」
2008年、地元三重の酒蔵からの要望により、12年の歳月を掛け開発された酒米がある。神の国で生まれ、神の国で育った三重県初の酒米「”神の穂”」だ。今回、この三重の地を訪れたのは、この”神の穂”で酒を造りたいとの思いからだった。
杜氏の高松氏は”神の穂”の特徴を「キレイな香りとふくらみのある味わい」と称するも、「ゆったりとした吸水速度で酒造りの難しい品種の一つだ。」と蔵人泣かせな一面も教えてくれた。
MK1
酒米「”神の穂”」に合う酒質を求め、早速選定へ入る。”神の穂”100%の純米吟醸が並ぶテーブルには、MK1、MK3…5・7と記載されている。聞くと、三重県独自の酵母だという。MK→(みえけん)の頭文字かな・・と思いつつ、酵母違いの酒質を飲み比べていく。酒米と同じかそれ以上に、日本酒の味わいを決定づける重要な要素となる酵母。まずはMK3から。カプロン酸エチルの強い香りが特徴の、いわゆるフルーティな香味を感じる。次にMK7を利く。一言でいうと出汁の旨味。食を連想させる面白い酒質だった。その後も次々と利いていき、最後にMK1に手が伸びる。これは・・・。私の手が止まる。マスカットを連想させる上品な香味から、バナナを想わせる複雑な甘味。何よりも、後口に覗く「”神の穂”」由来の柔らかな米の旨味が、酒米と酵母の相性を物語っていた。
ALL三重の純米吟醸
酒米は「”神の穂”」に、酵母は「MK1」にそれぞれ決まった。神の国三重で生まれた神の米「”神の穂”」を原料に、三重独自の酵母を用い醸す純米吟醸酒がいよいよ商品化となる。厳かな三重の印象を良い意味で変えてくれた笑顔の蔵元「若戎酒造」が醸す、酒米と酵母の神秘的な調和を是非お愉しみ下さい。
撮影・取材日:2022年4月16日
若戎 純米吟醸 神の穂
柔らかな米由来の旨味を、上品な香りで纏めた純米吟醸酒。三重県産原料100%で醸した、贅沢な味わい。
商品番号 019796/720ml
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Writer
イエノミクラブ編集部